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【82歳おばあちゃまのピラティス】年を重ねて思うこと


ほぼ毎週の出張レッスンで、おばあちゃまは楽しいお話を聞かせてくださいます。嬉しいお話、嫌になっちゃうとおっしゃいながらも打ち明けてくださるお話、数年前に亡くなった旦那様のお話、といろいろですが、自分より30歳上の方のお話を聞く機会はとても貴重な時間だと感じています。

楽しいお話が多いおばあちゃまですが、今日のレッスンは「ちょっとショックを受けていて落ち込んでいるんだけれど、話を聞いてくださる?」とはじまりました。いつもご自宅に到着するとソファに腰かけさせてくださって、「先生、ちょっと休憩してから始めましょう」とお声かけくださるのですが、この日はちょっと様子が違っていて何かを話したそうに眼が真剣でした。

「先日の夜中、3時に玄関のインターフォンが鳴って、目が覚めてインターフォン越しに玄関の様子を見てみても誰もいなかったのよ。翌日も同じことがあって気味が悪かったのよ。確かにピンポーンと鳴ったと思うんだけれど、セコムにチェックしてもらったところ、ピンポーンと鳴ったかもしれないけれど、人が来た形跡が見つからないとのことでした」薄気味悪く、セコムに来てもらったり、娘に来てもらったり、警察も呼んだりしてみたけれど、警察には「高齢者だから」と片付けられそうになってショックよ。。」

ご自身でボケていないと感じていても実はボケてしまったんじゃないか・・幻聴が聞こえたのかしら?いろいろと考えれば考えるほど、落ち込んじゃって。。とのことでした。

認知症の症状のひとつに意識障害が起こり頭が混乱した状態になってしまい、幻視や幻聴といった幻覚も起こるそうですが、日々年齢を重ねることで、どう人生の最後を迎えるのか、葛藤があることがわかります。よく「『ピンピンコロリ』が良いわ」とおっしゃっているおばあちゃまですが、誰もが逃れられない事実とは思いつつも、お気持ちを考えると私もとっても寂しい気持ちになります。今の私に何が出来るだろうか・・

もう1年4か月続いているレッスンで、レッスン毎に新しい気づきを感じ取られるぐらい身体への内観の意識もある方なので、そのようなこととは縁遠いことなのかと思いつつも、人生の最後を迎えることについて考えさせられます。おばあちゃまは、少しでも健康で長生きしたいとのことで、脳トレ効果もあるピラティスを続けられており、今ではピラティスレッスンを楽しみにしてくださるまでになっていますが、誰もがいつかは老いを向き合うようになることを、お話を伺いながら思う次第です。

70代はまだ気力も体力も続いたそうですが、80代は、毎日生きているのがやっととのこと・・最近は舌や喉のトレーニングも初めています。食べること、眠ること、運動をすることはどれも欠かせないことなので、少しでもお役に立てるよう「ユマニチュード」な意識を取り入れレッスンに望んでいます。

セコムの取り付け装置も性能が良いタイプに交換されたそうで、今日のレッスン後は、すっかりいつものおばあちゃまに戻られていて少しホッとした次第です♡

「先生のおかげでこうやって元気で過ごせているの。本当にありがとうございます」とお声かけいただいて、こちらこそ感謝の気持ちでいっぱいです!

私も人に喜んでもらえるようなことが出来るようになって・・幸せな気持ちになります♡

おばあちゃまが送ってくださる長野のりんごは美味しそうデス♬楽しみに待っています!

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